神秘の力をもつ東洋の宝石「ヒスイ」
喜連川宝石研究所 所長 喜連川純氏著

◆ 直接ふれて霊気を得る宝石 ◆
宝石には、ダイヤやルビーのようにじっとながめてその美しさを愛でる鑑賞型と、琥珀やヒスイのように直接その宝石にふれて、その感触や宝石から出る霊気を自分のパワー源にしようとするタイプのもとがあります。
古来、中国では、ヒスイには儒教の精神である仁、義、智、勇、潔の五つの徳がそなわっておいると考えられており、ヒスイにふれることによって自分の心身もその徳に近づくことができるものとかたく信じられてきました。
よく中国の人達は、「ヒスイは持っているうちに、その色やつやがだんだんよくなってくる
ものである。」といいます。
しかし、数億年前にでてきたものが、わざうか二・三十年持っているうちに、目にみえてもとの色いじょうに色つやがよくなってくるとは物理的にも考えられないことです。
思うに、ちょうど黒板を水で拭いたときのように、いつもヒスイにさわっているうちに、ヒスイの表面が手のあぶらで常時黒板のそれのように濡れた状態になってしまっているとか、さらに、そのあぶらが長い間にだんだんヒスイにしみこんで、透明感や色が濃く見えるようにおもえてきたのではないでしょうか。
中国のヒスイ業者は、このてんもよく心得ていて、研磨後にワックス仕上げをしていますから、うかつに超音波洗浄機で洗いますとぜんたいにつやがなくなり、白っぽくなってしまうことがあります。
ヒスイは、よほど汚れていないかぎり、から拭きだけでも十分綺麗になるものです。
◆ 鉱物をヒスイ(ジェード)といえるやくそくごと ◆
いま、お客さまが「ヒスイ」といってらっしゃる宝石には、じつは二種類ありまして。
その二つとも全然違う鉱物であり、鉱物としての資質も価値もまったく比ぶべくもない異質なものの総称なのです。
ただ、その二つの鉱物には共通の特長がありまして、その条件がみたされているものをヒスイまたはジェードといっているのです。
その約束事とは、一、透明感のある美しい緑色をもっていること。二、つぶ状または繊維状の結晶がさながら布地のフエルトのようにからまった織物構造をしていること。
三、ねばり強く、どんな細かい細工にも耐える性質を持っていること(鉱物学者E・F・デーナーによる一九四九年)。
つまり、この定義にあてはまる鉱物が、ジェダイト(硬玉)と、それとはまったくちがう鉱物のネフライト(軟玉)であるというわけなのです。
さて、高級なほうのヒスイ、つまりジェダイトは輝石という鉱物にぞくし、硬さも六・五~七で、もう一つのヒスイより硬いところから硬玉といわれております。
よく「ヒスイは高価なもの」と思われていますが、それはこの硬玉のことで、軟玉(ネフライト)のことではありません。
誇らしいことに、この高品質のヒスイである硬玉は古来からわが日本でも採れ、現在、出雲大社にある重要文化財にしていされているヒスイのまが玉(縦七センチ・糸魚川産と推定)は、最高のエメラルドを思わせるような色と透明度をもっており、もう一つの有名な産出地ミャンマーの最高のものとくらべてもなんら遜色のない逸品です。
わが国のジェダイトの産地として有名なところは、新潟の糸魚川・青海、姫川・小滝川あたりが主産地です。
いまでも、海が荒れた翌日、青海の海辺ではたんねんに探してみると、ヒスイをみつけることができます。
このばあい、ペンライトがおおいに役だってくれますので、お持ちになることをおすすめいたします。
それではちょっと練習をしてみましょうか。
まず、手の指と指のすきまに裏側からペンライトのひかりをあて、それを表側から見てみます。
どうです。指のすきまがポーッと赤く半透明にみえるでしょう。
さぁ、これで要領がつかめました。さっそく海辺にある石ころを拾ってみましょう。
石の形は、丸いおまんじゅう型はやめて、葉っぱのない柏餅型を拾って下さい。
ヒスイは硬くて粘りが強いので、このような形になることが多いのです。
拾いましたら、その石にペンライトを押し当て、さっきの指みたいに石の内部までポーッと
透明感のある光が見えるかどうか確かめてみます。
そしてそれがほかの石ころよりずしりと重い感じ(硬玉の比重は水の三・三四倍もあります)がしたらラッキー。
それはヒスイの可能性大ということになります。
糸魚川に旅行される機会がありましたらぜひトライしてみてください。
◆ ヒスイのいろいろ ◆
ヒスイは漢字で翡翠とかきます。
翡とはオスのかわせみのことで、緋(ひ・あか)につうじ、翠はメスのかわせみで、みどりとも読まれ、名前としてもよく使われています。
つまり、ヒスイには硬玉軟玉」とも赤もあれば緑もあり、その名は美しい鳥、かわせみに由来していることがわかります。
このほかの色としては、白、黄褐色、橙、グレー、黒などがあり、硬玉では、品のいい、いま流行のラベンダー色のものもあります。
ヒスイというと中国が本場のような顔をしていますが、むかしから現代まで、中国では軟玉のネフライトしか産出していません。
中国でみられう硬玉はみな清朝になって北ビルマ(現ミャンマー)から入ってきたものばかりです。したがって台湾の故宮博物院にある硬玉の展示物に「中国雲南省産」と書いてあるのは、あきらかにまちがいといえます。
なん年か前に、ミャンマー政府ご招待(といっても、費用は自分持ち)で年に一度のオークションを見にいったことがあります。
わが国のヒスイ産出はもう過去のものですが、ミャンマーはまだまだ採れていて、そのジェダイトの量の多さにはほんとうに驚かされました。
それよりもオドロイたのは、会場をものものしく取り囲んで警護している兵隊達の異様な雰囲気と、バンコックとヤンゴン往復のポンコツ飛行機で、なにしろシートを倒せばもどらないし、ひじかけも落ちたままという有り様で、飛んでるあいだ中生きた心地がしませんでした。
◆ 世界中で採れる軟玉(ネフライト) ◆
台湾ヒスイという宝石をご存知ですか。
一見、ホウレン草のような黒みのある緑色で、ずいそに黒斑点のあるヒスイです。
これが軟玉で、硬度も六~六・五しかありません。
産地は、それこそ中国をはじめ、ロシア、アメリカ、カナダ、ニュージーランド、オーストラリア、台湾、つまり環太平洋を取り巻く諸国で、どこにいっても、どこの空港でもお土産として売られており、ついヒスイというなまえにつられて買う方も多いようですが、価値は
硬玉よりぐーっとひくいものなのです。
このネフライトは角セン石というカルシューム、まぐねシュームそれと珪酸化合物でできた鉱物で、この角閃石をみなさんの髪の毛に例えますと、メラニン色素が多い髪の毛なら黒々とした頭髪に。メラニン量や髪の成分比が変わってくると白髪になってしまいます。
そして、よびかたも、ともに毛髪であることにかわりはないのに「黒い髪」「しらがまじりの黒髪」「しらが」と変化してきます。
この毛髪にあがる名称が「角セン石」で、これに髪の毛のメラニンにあたる鉄分が多く含まれると緑色になり、よび名も黒髪ならぬ「アクチノライト・陽起石」といい。一方、鉄分が
だんだん少なくなり、マグネシュームの量が多くなるにつれ、色も淡緑色から白い角セン石とかわり、これを白髪ならぬ「トレモライト・透角閃石」とよんでいるのです。
ところで髪の毛にアフロ・ヘアというのがあります。
まえにお話したように、ヒスイの条件は、結晶が繊維状にからまっていることですから、さしずめ黒髪のアフロ・ヘアなら緑のアクチノライト軟玉、白髪のそれなら、トレモライトの軟玉ということになります。
ストレート・ヘアなら天使の輪もでますが、アフロではひかりの輪もでません。
台湾の宝石店で「ネフライト・キャッツ・アイ」と書いているのをよく見かけますが、ネフライトとはアフロ状態をいっているのですから、キャッツ・アイが出るわけがありません。
正しくは、緑の濃さによりますが、アクチノライトまたは、トレモライト・キャッツ・アイとなります。
ヒスイにキャッツはいないのです。
ちなみに直毛のトレモライトな石鹸の材料としても使われ、わたしたちの生活におおいにやくだってくれております。
誕生石
その宝石を身に着けていると幸せが訪れると言われ、守護石としても用いられています。
由来は諸説ありますが、1912年にアメリカの宝石業界により始まった宝石の種類が日本でも活用されています。
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