サファイヤの宝石言葉 賢明・誠実・真理
知性美を増すサフアイアーブルー
ブルーの語る真実、サファイヤには誠実を呼び起こす力があると言われています。

語源
サファイヤという言葉はラテン語で青を意味します。
最高の色
ブルーの綺麗なサファイヤとして挙げられるものに、カシミール産サファイヤがあります。
コーンフラワー(矢車草)ブルーと呼ばれる優しい感じの何とも言えない柔らかい色です。
産地
代表的な産地として、スリランカ、カシミール地方(ヒマラヤの北西)、ミャンマー、パイリン(カンボジア、タイ国境)、ナイジェリア、オーストラリアなどの様々な国で産出されます。
コランダム
コランダムとはサファイヤの鉱物名で、同じ鉱物にルビーがあります。
ルビーはクロムの混入で赤色になり、サファイヤは鉄とチタンの混入で青色になります。
色の種類
代表的な色はやはりブルーサファイヤですが、他にもたくさんの色があります。
インド洋の夕焼けの色「パパラチア」やピンク、イエロー、グリーン等々
◆ よりどりみどりの誕生石 ◆
喜連川宝石研究所 所長 喜連川純氏著
一般にサファイアの色は何色で、どこで採れるとお思いですか?
とお聞きしますと、ほとんどの方が「それは青色で、タイで採れるのではないですか」と答えられます。
たしかに間違ってはいませんが、サファイアは、あの魅力的なブルーだけでなく、真っ赤(赤いサファイアはルビーといいます。)な色以外はピンクから始まってオレンジ、黄、黄、金色、緑、そしてご存じのブルー、紫、グレー、黒と、バうエティーにとみ、しかも、
すべての色のサファイアにスター効果(専門的にはアステリズムといいます。)があり、さながら宇宙を手にしたような星彩線をたのしむことができるのです。
九月に生まれた方、それにサファイア大好きのあなた、今月はこのだくさんあるサファイアのうちどれを着けられても、運と幸せがやってきますので、ぜひ、着けて頂きたいものです。
ただ、黄色のスターは日本で、オレンジとグリーンのスターはオーストラリアでそれそれ見ましたが、黄色はともかく、ほかのは、たいして美しいとは思いませんでした。
◆ ええっ、潮干狩りみたい ◆
つぎに産地ですが、サファイアはタイだけでなく世界各地で採れます。
まず、世界一美しい、紫みがちょっと入ったロイヤルブルーのミャンマー。
テリがよく、おおきな石が採れ、価格もおてごろで見栄えのするスリランカ。
これも、美しい色とサファイアならではのきらめきをもつ、カンボジアのパイリン。
そのほかインドのカシミール、アメリカのモンタナ、アフリカのタンザニア、そして、みなさんにはあまりおなじみではない国マラウイ(アフリカ)や中国でも採れています。
しかし、なんといっても広大な鉱区をもち、機械力を駆使して、サファイアの入っている砂諌床(されきしよう)の採掘から選鉱まで、さながらセメントエ場のような規模で、ダイナミックに露天掘りをしているオーストラリアにはどの国もおよばないでしょう。
なにしろ、その産出量は世界の80%をしめているといわれているほどです。
採掘の機械化は、いまでこそどの産出国でも取り入れていますが、ふたむかし前、オーストラリアでそれを見たときは本当におどろいてしまいました。
そればかりではありません。
シドニーから北に約600km車でいったところに、インベレルというサファイアの採れる町があります。
この町の雑貨屋で不思議な光景の絵葉書をみつけました。
それは、一見、子供連れの家族が潮干狩りをしているような写真でしたが、下の説明かさを読んでみると、「宝石を探す。インベレルのパイオニアービレッジ」とあるではありませんか。
その店の人に闘いてみると、「一日一人3$A(そのときの、一オーストラリアン・ドルは約268円)鉱山局に払えば、だれでもそこでサファイアが掘れる。もっとも今は金を探すほうがブームのようですが」という返事。
たった800円ぐらいで一日サファイア掘りがたのしめ、しかも、必ず採れるというのですから本当にびっくりしてしまいました。
今は、20$A(約2000円)と値上げされているようですが―――。
オーストラリアのサファイアは、いまから七千万年前から第四紀までの新生代に、火山として噴出した玄武岩や、それらと一緒に流れだし風化浸蝕した土の層(漂砂鉱床といいます)から採掘されます。
その層は表面から30センチ~1.8メートルも掘ればいいのですから、ちょっとしたサファイアの知識さえあれば、だれでも容易に見つけることができるのです。
いままでの一般人の記録としては、74ctもの大粒サファイアの発見ということがあったそうです。
ちょっと物理的には意味が違うのですが、ガラス板を横の厚み方向からみたとき、みどりっぽく見えるでしょう。
オーストラリアのサファイアの多くは、短い樽状や厚い板状で、おおきさも10ミリ以下のため、一見、ただの真っ黒い石ころに見えますが、ペンライトで石の下から光りを当てますと、奇麗なインクブルーが見え、さらに厚み方向ではさっきのガラスみたいにグリーンが見えます。
この2色がはっきりでるのがオーストラリアサファイアの特長です。
どうです。ひとつオーストラリアに行ってトライしてみませんか。
この横から見ると緑みの青が見えるということはカットーストーンでも見られますので、お手持ちのブルーサファイアを灯にかざして見て下さい。
サファイアの色の複雑さと神秘さがよく分かり、よけいいとおしく思えてくることでしょう。
青は身につけることにより、知性美がでてくる色です。
あなたのインテリジェンスとしあわせをよぶ、九月の守護石サファイアをぜひ身に着け、幸運を呼んでください。